電極変形（拡張・収縮）をサブミクロンまで測定可能（水系・非水系電解質に対応）

ECD-1

ECD-1 はリチウムイオンバッテリーや他の挿入タイプ電極の研究の為に特に開発され、水系の電解質溶液と同様に有機電解質 溶液でも使用できます。
ECD-1 はこの分野において過去１０年間を超える研究キャリアの成果です。
ECD-1 の高分解能変位変換器は、数秒間から多くの長期間続く一回かつ同一の実験に渡る50nmから500μｍまで範囲での寸法変化を検出します。
簡単なウエイトユニットでワーキング電極に掛かる荷重を調節できます。
またそれによりカウンター電極（セル電圧のコントロール）に対して、あるいは付随する参照電極に対してコントロールすることが可能です。

ECD-1 の心臓部は周囲の大気に対して影響を受けない密閉構造の電気化学試験セルです。
内部の２個の電極は、その位置に固定される硬いガラスフリットによって分離されます。
上部のワーキング電極は薄い金属薄膜で密封され、それを通してトップから取り付けられたセンサー・ロードユニットへチャージで引き起こされた高さの変化が伝達されます。

ECD-1の主なる 特長

● 50nmの分解能を備えながら最大500μmまでの変位レンジを備えたLVDTセンサー（2V～10Vの出力信号）
● 数多くの電極タイプの選択が可能です（直径10mm以内、厚さ1mm以内）バインダーを含まないパウダー、単結晶（オプション）
● 電流コレクター用として化学的に適合性の高い材質を選択できます（Standardとしてチタニウムあるいは金）セルハウンジング はPEEK、シールはEPDMです。
● 少ないセル容量（約3mlの電解質）
● 長時間におよぶ実験の為に高さ信号における低ドリフト化がはかられております（drift＜0.1μｍ/hour）
● 組立が簡単です！取扱が容易です！さらに頑丈な構造です。
● ワーキング電極に対するセンサー荷重が選択できます（30gか130g）
● 恒温槽と連係して広い温度範囲で使用可能です（－20℃～＋80℃）
● モジュール単位での設計により膨脹計のオペレーション（例：恒温槽内）から電解質の充填（例：グローブボックス内）

 ECD-nano

ECD-nano は真のナノメートルレンジの分解能を有する新開発の電気化学膨脹計です。
ECD-nano はセンサーおよび加重ロードユニットを除いてECD-1と完全な互換性があります。
ECD-1では電極の変位はLVDTセンサーで計測されておりますが、
新製品の ECD-nano は「並行プレート式電気容量センサーシステム」を使用しています。
広範囲な測定レンジのLVDTセンサーをもつECD-1と比較して ECD-nano の大きな特徴は 5nm 以下の非常に高い分解能が得られる点（ECD-1は＜50nm）です。

ｽﾛｰｽｷｬﾝﾎﾞﾙﾀﾝﾒﾄﾘｰにおけるlayerd Ruthenium Oxide HRO in 2 MH2SO4 電流および高さ変化
信州大学繊維学部杉本渉先生のご厚意により掲載

ECD-nano　アプリケーション例

◆ リチウムイオン電池上のSEI形成の様な二次元の電極プロセス評価
◆ 金属表面上の不導体層の電気化学的成長
◆ 次世代負極材料の体積膨張率の評価
◆ バインダと電解液の相互作用による膨潤性の評価

■ 特別付属品・姉妹品 ■