製品のご紹介
製品のご紹介
従来の光電子分光法(XPS, UPSなど)は、電子の検出に真空を必要とするため、高価で、
しかもその取扱いには専属オペレーターが必要でした。
本装置は、理化学研究所で発明された大気中低速電子計数装置(オープンカウンター)を
電子検出器として用い、低価格で、誰にでも簡単に操作できる大気中光電子分光装置になります。
1.大気雰囲気中において光電子を検知することにより、非接触、非破壊で サンプル表面を分析できます。
2.真空中では測定困難な、粉体や、比較的大きいサンプルをそのまま測定できます。
3.光電子を励起する為の紫外線のエネルギーを変える事により、サンプルの仕事関数、イオン化ポテンシャルを測定できます。
4.サンプル表面に形成された、数十~数百Åの薄膜厚や、分子レベルの膜状汚染を検知できます。
エネルギー操作範囲が1.0~7.0eVまで必要な方(310~177nm)
→ MODEL AC-3
大きなサンプル(最大180mm角)もしくは、多検体を測定したい方
→MODEL AC-5
有機EL、有機TFT材料のHOMOレベル測定
有機EL、有機トランジスタ、太陽電池、複写機用ドラムなど電荷移動型デバイスでは、材料の最高被占有分子軌道(Highest OccupiedMolecular Orbital:HOMO)のエネルギーレベルが重要です。AC-3は、励起エネルギーの上限を7.00eV(177mm)まで拡張することに成功し、AC-2では測定できなかった材料も測定できるようになりました。
透明導電性材料の仕事関数測定
透明導電性酸化物(ITO、FTO、Sn02など)を製膜したガラス板は、ディスプレイや太陽電池の電極として使用されます。仕事関数は、表面の分子レベルの汚染でも変化するため、ガラス板面内のすべての場所の仕事関数が同じであるとは限りません。
AC-5では、X-Θステージを採用し、180mm × 180mmのサンプルも測定可能となりました。
・ エネルギー走査範囲:3.4~6.2eV(364~200nm)
・ 測定時間:約5分(10sec/1エネルギー)
・ 励起ランプ:重水素ランプ
・ 照射サイズ:2~4mm角(オプション:1~2mm角)
・ サンプルサイズ:最大50mm角×最大厚み10mmt
・ 有機ELやコピー用感光体材料のイオン化ポテンシャルの測定
・ 光触媒のイオン化ポテンシャル測定
・ カーボンナノチューブ、フラーレンの電子状態測定
・ カーボン薄膜、ダイヤモンド薄膜の電子状態測定
・ 感光体のイオン化ポテンシャル測定
・ 半導体やリードフレームの表面酸化状態の測定
・ プラズマ ディスプレイ パネル(PDP)のMgO膜の膜質評価
・ フィールド エミッション ディスプレイ(FED)材料の仕事関数測定
・ 精密電子材料における分子レベルの膜状汚染の検出